大学生数学基本調査結果
昨日2012/2/25の朝読売新聞を見てびっくりしたのが、「大学生 数学危機」というタイトルが1面にあったことである。サブタイトルが「24%が「平均」分からない」となっていて、3面にも関連記事があるという大きな扱いになっていた。
この調査は、2011年4月から7月にかけて全国の大学生約 6000 人を対象 に日本数学会が実施した初の「大学生数学基本調査」だそうです。
調査用紙は、こちらから確認できます。
調査用紙のはじめに、「算数や数学が苦手だという人は少なくありません。」とあり、算数や数学ができなくても良いのかという誤解を与えてなければ良いのだがと感じてしまいました。
日本数学会からつぎのような提言がでています。
- 中等教育機関に対して:充実した数学教育を通じ論理性を育む。証明問題を解かせる等の方法により、論理の通った文章を書く訓練を行う。
- 大学に対して:数学の入試問題はできるかぎり記述式にする。1年次2年次の数学教育において、思考整理と論理的記述を学生に体得させる。
大学生数学基本調査結果に関する記事を読んでいて、いろいろな意味で心配になります。
問題がどこにあるのかまず理解することができるのかも問題です。
数学だけの問題ではないでしょう。大学入試のあり方の問題だけでもないでしょう。
理由がいろいろ考えられて、解決策は直ぐには見つからないのかもしれませんが、教員である私は何かできるかと考えさせられました。
日本数学会・「大学生数学基本調査」に基づく数学教育への提言のWebページには
「日本数学会に所属する約 5000 名の大学教員の間では 1990 年代初頭から、大学初年次における数学の学力低下が言われていました。」
とあります。1990年初頭と言えば週休2日がとりいれはじめたころになります。1990年ころから大学の数が増えていったことは確かです。すでに今年は2013年です。なぜもっと早く実施しなかったのかが、少し気になります。
参考サイト
「平均」の意味、大学生の24%が理解せず
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120224-OYT1T00931.htm
大学生4人に1人、「平均」の意味理解せず
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E6E2E0E68DE0E6E2E0E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;at=DGXZZO0195592008122009000000
日本数学会・「大学生数学基本調査」に基づく数学教育への提言
http://www.mathsoc.jp/comm/kyoiku/chousa2011/
大学生数学基本調査
http://mathsoc.jp/comm/kyoiku/chousa2011/surveyslip0955.pdf
「出来事」カテゴリの記事
- MARSHMALLOW CHALLENGE(2012.10.23)
- スクイークEtoys第8回(2012.10.27)
- スクイークEtoys第7回(2012.10.15)
- スクイークEtoys第6回(2012.10.12)
- CEATEC JAPAN 2012(2012.10.06)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント