JIS Z8301
だいぶ前にITパスポートの参考書を見ていたら、「レーダーチャート」ではなく「レーダチャート」と表記されていて不思議に思い、出版元に聞いてみた。するとITパスポートのシラバスの表記にそろえているとのことであった。そこで、IPAに問い合わせてみた。すると「JIS Z 8301」における複合語に関する規定に基づいていることを教えていただいた。(日本工業標準調査会では、「JIS Z8301」とZと8301はくっついている。)
そこで「JIS Z8301」について調べてみたら、次のことがわかった。
a) その言葉が3音以上の場合には,語尾に長音記号を付けない。(例:エレベータ)
b) その言葉が2音以上の場合には,語尾に長音記号を付ける。(例:カバー)
c) 複合の語は,それぞれの成分後について,上記a)又はb)を適用する。(例:モータカー)
d) 上記のa)~c)による場合で,長音符号を書き表す音(例:テーパ),はねる音(ダンパ),及びつまる音(ニッパ)は,それぞれ1音と認め,よう(拗)音(例:シャワー)は1音と認めない。)
あくまでも原則とある。
この原則に従うと、「インターネット」ではなく「インタネット」になる。しかし「インターネット」と情報処理技術者試験要綱に表記されている。
長音をつけるかつけないかは自然言語にとってはたいした問題ではないが、人工言語では別のデータになってしまう。
Microsoft社は、「コンピュータ」を「コンピューター」と長音をつけるようになったので、これも困ったものである。発音に近い表記に改めたそうである。
「デジタル教科書」とはいうが、「ディジタル教科書」という表記は見たことがない。これも不思議だ。
参考サイト
Z8301_01
http://www.jisc.go.jp/app/pager?id=38998
情報処理技術者試験要綱
http://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/youkou_ver1_4.pdf
JIS Z8301に表記を従うのか?
http://blogs.yahoo.co.jp/linear_pcm0153/26129038.html
マイクロソフト製品ならびにサービスにおける外来語カタカナ用語末尾の長音表記の変更について
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3491
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